文化・芸術

2015年5月 8日 (金)

2014年11月に読んだ本

 だいぶ間が空いてしまいましたが,久々のブログ更新は昨年11月に読んだ本の紹介です.

 当時、感想を書き溜めた本はそのままに,書き忘れたものは機会があれば再読時に感想を紹介したいと思います.

 

○ ネペンテスとその仲間たち 食虫植物ハンドブック 土屋寛文著 127p.双葉社

 一度行ってみたいと思っている兵庫県立フラワーセンターの土井氏の著作兼鉢植え個体(栽培品)の写真集.本のタイトル通りネペンの国内で栽培され ている種(産地別,導入由来別なども詳しい)や雑種(作出や海外からの導入由来に詳し)の写真が大変充実していています.サラセニアも充実していて,両属の 国内流通品のカタログ資料的な価値が非常に大きく市販本には類書がなく持っていて損は無いと思います.元気に育つ植物体から氏の卓越した栽培技術が伺えます.欲を言えば本のサイズを大きくしてA4縦版とし,写真を大きくすると共に,写真上に白抜きで入っていてとても読みづらく植物体に重なっている解説を写真の外に出してもらえるとウレシイ+撮影時期がずれ大半のサラセニアが花が散ったあとの写真であるのが惜しいです.鉢植え写真なので,使っている鉢が駄温鉢とプラ性のスリット鉢が多いのが興味深く,株元を地表面にどれだけ出しているか,どのような用土や植え方をしているかが分かり興味深く勉強になります.第二章として簡単にサラセニア,ネペンテス,ハエトリソウ,モウセンゴケ,ムシトリスミレの各属の栽培方法が載っています.興味深いのはサラセニアとネペンの植え方で,用土を落とし根だけに調整した植物体を植え替える鉢の中に片手で持ち,もう一方の手で周りに水苔を詰めると解説されています.個人的には,鉢に入れる前に根を水苔で包んだ株を鉢に入れてから隙間に水苔を詰めるのが普通と思っていました.故鈴木吉五郎氏がハエトリソウの植え替えの極意とした,水苔の茎を縦方向に揃えたものでハエトリソウの株を包み鉢に植える方法があります.この植え方は,鈴木氏らしいく水苔自生地の観察結果に基づいたもので,自然界では水苔は縦方向に延びることをヒントに,より自生地に近い環境を再現すべく編み出したとも聞きます.想像ですが,土井氏の植え方は同じコンセプトで水苔を縦に揃えようとする技法かもしれません.一度話を伺ってみたいものです.その他,病害虫対策に関する記述は,薬剤を使わない身としては未知の部分も多く大変勉強になりました.

 

○ 伊礼智の「小さな家」70のレシピ (エクスナレッジムック) 伊礼智著 183p.株式会社エスクナレッジ

 感想は次回読んだときに.

 

○ 森と日本人の1500年 (平凡社新書) 田中敦夫著 239p.平凡社

 タイトルには1500年とありますが,主に明治以降の日本の林業や関連政策について必要に応じ江戸時代まで遡って取り扱っています.とはいえ,古代からの日本人の木材利用についてもコンパクトに解説され参考になりました.先日見たNHKスペシャル「明治神宮 不思議の森 〜100年の大実験〜」に出てくる本多静六先生らも載っていて,同番組を見た際には参考になりました.

 大学で習う林学というのがどういうものか不明ですが,恐らく林学(或いは自然保護)に関わる人にとっては参考になる入門書ではないでしょうか.

 

○ 日本は外国人にどう見られていたか (知的生きかた文庫) 「ニッポン再発見」倶楽部著 229p.三笠書房

 戦国時代,幕末〜明治,大正にかけて日本に滞在した多くの西洋人から見た西洋化する前(しきる前)の日本を様々な切り口からコンパクトに概観出来る良書.ザビエル,フロイス,ケンペル,シーボルト,ペリー,モース,フォーチュン,小泉八雲,イザベラバード,ヘボン,シュリーマン等々の著名人から個人的に余り知らない人まで,彼ら・彼女らの著作(しかも和訳版)に直接当たり,しかも出典がキチッと引用文献としてあげられているところが本書の特色であり強みでしょう.この本の取り扱う内容に興味を持つ人は,もちろん原典を読むことが必要と思いますが,この本を読んでから,興味のある原典を読むのも大変効率的であると思います.

 

○ 定本 黒部の山賊 アルプスの怪 伊東正一著 221p.山と渓谷社

 おもしろい sign03

 山の本を殆ど読んだことがないが,面白さに一気に読了してしまいました.雲ノ平,いきた〜い sign03

 

○ ボブという名のストリート・キャット ジェームズ・ボーエン著・服部京子訳 277p.辰巳出版株式会社

 こういう猫との新たな出会いがしたい sign03 cat

 一生幸せになりたかったら猫と友達になりなさい(開高健の本をもじりました coldsweats01)と改めて思いました.

 

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2014年11月 2日 (日)

2014年10月に読んだ本

 読書の秋まっただ中の10月に読んだ本.

 週末の天気がイマイチで山に行けなかったので,結構読み進むことが出来ました.

 

○ 書物としての宇宙 (明治大学公開文化講座) 明治大学人文科学研究所編 179p.風間書房

 タイトルに釣られて買ってしまった3人の演者による明大の公開講座の講演録です.一人目の演者の松岡氏は以前紹介した松丸本舗@丸善丸の内本店をプロデュースした方ですが講演者紹介を見たら何とあの工作舎を設立した方だったのですね.ワトソンの生命潮流―来たるべきものの予感,シェルドレイクの生命のニューサイエンス―形態形成場と行動の進化,ラヴロックの地球生命圏―ガイアの科学,ヤンツの自己組織化する宇宙―自然・生命・社会の創発的パラダイム等々, 日本で先頭を切ってニューサイエンス関連の本を紹介してきた方とは恥ずかしながら知りませんでした.どうりで波長が合うわけです.二人目の演者鹿島氏の危 険なコレクションの話題,三人目の演者安藤氏の比較言語学と比較神話学の話題も興味深く読みました.公開講座聞きたかった.

 

○ そうか、こうやって木の家を建てるのか。 「200年住宅」と工務店選びの知恵 田鎖郁男著 188p.小学館

 家の建て直しを長いこと考え中.ネットでたまたま見たSE工法に興味を持ち出会った本.長期優良住宅,完成保証,第三者検査,構造計算,温熱計算 (パッシブ・デザイン)など,着目すべきキーワードを知りました.住宅は頭領(社長)によって決まると著者の方が仰っています.大手より一気通貫で責任を 持って仕事に当たってくれる(可能性が高い)工務店の方が良いのかなって思ってきました.実際,カタログとか見ていると,工務店の方が(沢山あるからか) 大手のハウスメーカーよりデザインが良いのがあったりしますものね.

 

○ ねこの秘密 (文春新書) 山根明弘著 236p.文藝春秋

 ハンターとして完成した肉体が生み出す究極の機能美と野生の本能がまとう気高さや神秘性.人間の傍らにある永遠の謎,猫.動物学者の著者が専ら自身のフィールド研究を元に,その魅力や秘密について解き明かしてくれます.今月最後に読んだ「世界から猫が消えたなら (小学館文庫)」の主人公の母の言葉「人間と猫はもう一万年も一緒に生きてきたのよ。それでね、猫とずっと一緒にいると、人間が猫を飼っているわけじゃなくて、猫が人間のそばにいてくれるだけなんだっていうことが、だんだん分かってくるのよ」.この言葉が,この本の内容を端的に語っているように思います.

 

○ これが正解! 設計力のある工務店で家を建てよう (別冊・住まいの設計 204) 鈴木康之編集 105p.扶桑社

 ネットで気に入った工務店の建築した家が載っていたので買ってみました.良く読んでみたら2つ上の本を買ったきっかけでもあるSE工法を施行する工務店のグループにより編まれた本でした.家は車以上に高い一生に一度の買い物.良いデザインの家を見ていると夢だけが広がってゆく・・・

 

○ 2時間でおさらいできる世界史 (だいわ文庫) 祝田秀全著 284p.大和書房

 文庫本.タイトルのように2時間では読めませんでしたが世界史を概観するにはよいと思いました.大きな歴史の時代(まとまり)を章として,世界を ヨーロッパ(或いはキリスト教世界),アジア,中東(或いはイスラム世界)という大きな塊毎に各国(勢力),経済,宗教など歴史の動く動機に注意しながら 解説しています.章が変わっても(歴史が進んでも)前の章との関連性に触れながら解説されているので,歴史全体の流れも判ります.上記のように世界を大き な塊毎に解説していると書きましたが,その区域は必要に応じ変化させ,また,独立して縦割りで描くのではなく干渉・関連しあうところもちゃんと押さえていると思います.個人的には世界史に果たすユーラシアの遊牧民族(騎馬民族)の影響が大きいと思うので,もう少しその視点から描いて欲しいと思いました(更に欲を言え ば世界の大きな塊として遊牧民を入れて欲しかった).オヤジギャグ(というのかな?)が多く,時に息抜きに,時に読む邪魔にも感じましたがご愛敬でしょうか.文庫本で気軽に読めるので,何度も読み返すと良いと思います.なお,どの程度,歴史学の中庸をバランスよく無難に押さえているかは判りませんでした.

 

○ むしくいノート びっくり!たのしい!おいしい!昆虫食のせかい ムシモアゼルギリコ著 365p.出版社

 ついつい買ってしまう虫食本・・・.なんと,以前読んだ私、食虫植物の奴隷です。」 に出てきたムシモアゼルギリコさんの本でした.巻末に参考となる虫食い本が幾つか紹介されています.そのうちの何冊かを持っている自分がちょっと”?”ではありますが,それらの中では読みやすくバランスよく書かれたハンディな一冊です.余り写真を多用するとグロになりそうですが,紹介しているレシピの完成料理写真くらいは載せても良かったかなと思います.

 

○ 世界から猫が消えたなら (小学館文庫) 川村元気著 229p.小学館

 猫は消せない・・・.死んだ猫のことを思い泣いてしまいました.きっと同じ境遇にたたされたら同じ選択をするでしょう.銀河鉄道999に出てくる惑星ヘビーメルダーにあるトレーダー分岐点の酒場のレリューズの歌のような本です(死神無しで酒場に通う人々のように泣くには大いなる人生経験を必要とすると思いますが・・・).映画見に行こうかな movie

 

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2014年9月 4日 (木)

2014年7〜8月に読んだ本

 気がつくとモバイル通信で1ヶ月7GBの制限が出来ていて,毎月末になると通信速度が極端に遅くなりネットアクセスが殆ど出来なくなりました.だからというわけではありませんが,相変わらずブログの更新が滞っています.こういうのは,ある程度,ペースを作ってやらないと,更新の間が空いてしまいますね.

 7〜8月は,最近よく読む古代史系に加え,昆虫,植物,そして夏らしく心霊系の本を読んでみました.

 

○ 古代史謎解き紀行II: 神々の故郷出雲編 (新潮文庫) 関裕二著 293p.新潮社

 先月,Ⅰの封印されたヤマト編を読みました. 関氏が通い詰めた奈良を題材にしたⅠに比べ文章はややぎこちないように感じますが,後半のアメノヒボコや神功皇后に関する見解は余り知らなかった(思いつ かなかった)ので大変興味深く感じました.次のⅢを読めば氷解する部分もあるのかもしれませんが,全体的な整合性が説明し切れていないので,十分熟した全体的な見解が読みたいと思いました.

 

○ 伊勢神宮 式年遷宮と祈り (集英社新書) 石川梵著・河合真如監修 254p.集英社

 今回(第62回),前回(第61回)の式年遷宮の写真を撮った写真家による,撮影した写真で綴った遷宮や日々の祭祀についての歳時記風の読み物.個人的にも前回の式年遷宮の前後と今回の式年遷宮の前に神宮を訪れているので,何となく著者に親近感を憶えました.

 気楽に読めるが,以外に知らなかった知識が散見されていて興味深い.内宮に入るためにみんなが渡る立派な宇治橋,その確実な記録は意外に新しく中世になってからで,しばしば洪水で壊され,神職が川を渡れず神事に差し障りがあったということは知りませんでした.内宮外宮とも神域ともいえる部分に入るには橋が架かっていて色々な意味での境界を演出・示していたと思いますが,何故,日々の神事に支障があるような造りにしたのかが合点がいきません. そういえば,熊野本宮の旧社地はそもそも河原の中州にあり橋が架かっておらず川を渡ることで禊をしたのではないかと読んだことがありますし,同じく和歌山県の日前宮(日前神宮と國懸神宮)を訪れた際も堀に架かる橋を渡り,この神社は実は(古墳の外周の掘りを渡った)古墳の中に建っているのではないかと思ったことがありました.これらも何らかの意図があっての構造なのかもしれません.その他,2011年に訪れた際にちょっと気になった内宮正殿の近くにあった御稲御倉,ここに新殿完成まで内宮の心御柱の御料木が納められることや正殿と同じ唯一神明造りであることなど読んで次に行く機会があればもう少しじっくり見たいと思いました.また,かつては僧や僧形,法体の人は御正宮前での参拝が禁止され,風日折宮橋を渡った付近にあった僧尼拝所から遙拝していたというのも知りませんでした.西行法師が有名な「何事の おわしますをば知らねども かたじけなさに涙こぼるる」を読んだのも,この橋を渡った辺りなのかもしれませんね.まだ2011年の伊勢訪問記事が書き終わっていませんが遷宮が終わった新しく静かな神宮に行きたくなりました(もちろん,来る福招き猫まつり catとんこつらーめん金星 noodleshine).

 

○ カヤツリグサ科ハンドブック 勝山輝男・北川淑子著 88p.文一総合出版

 「葉っぱの細いの」,「草」等と十把一絡げにされがちなカヤツリグサ科の生植物をスキャナーやデジカメで記録したハンディな写真図鑑.図鑑類は同定(種の判別)がしやすいことが一つのウリと思いますが,どのような図や写真を掲載し特徴や近縁種との区別を理解させるかが大きなキーになります.本書は スキャナーで撮られた花序の画像は標本の同定(種の判別)に,野外の生態写真は立体的な特徴や生え方の雰囲気が判りやすく野外に生えている植物の同定にと,それぞれ便利であり,そこが本書の工夫なのだと思います.なにより掲載種をよく理解した人が撮影した画像が用いられているので判りやすいと思います.

 

○ 神社が語る 古代12氏族の正体(祥伝社新書) 関裕二著 308p.祥伝社

 またまた買ってしまった関氏の本.氏族別になっているので古代史の全体的な氏の主張が判りづらくなっています.

 

○ ゲッチョ昆虫記―新種はこうして見つけよう 盛口満著 213p.どうぶつ社

 国内にあっても沖縄では昆虫はまだまだ新種記載が出来るし,それ以前に色々判っていないことが身近(沖縄だけ?)にも転がっているんだなと関心しました.読んでいて楽しいのはもちろんですが,この本の売りは巻末の岩崎卓爾氏の年表の資料的価値にあると思います(もちろん本文中の岩崎卓爾氏関連の話もです).

 

○ 古代史謎解き紀行III: 九州邪馬台国編 (新潮文庫) 関裕二著 284p.新潮社

 ここから8月に読んだ本です.7月に読んだⅡの続編.Ⅱで出てきたが読んで説明不足でしっくりこなかったアメノヒボコと神功皇后についての主張もおおよそ理解できました.それにしても,色々な方が古代史について様々な説を唱えられていますが,それだけ魅力があるのでしょうね.できれば,色々な説を組み合わせて,より全体として整合性のとれた統合された見解を誰かが書いて欲しいです.

 

○ 逆説の日本史〈2〉古代怨霊編 (小学館文庫) 井沢元彦著 525p.小学館

 文庫本なのに525ページは分厚く読み応えありすぎです.聖徳太子や天武天皇が怨霊であるという理由は面白いのですが,結局,彼らの正体が誰だっ たのかもっと深掘りして欲しかったです.といいつつ<3>では万葉集の謎が取りあげられるようなので期待しています.

 

○ 霊感添乗員MoMoの幽霊の出る宿 (竹書房文庫) MoMo著 189p.竹書房

 実はずっと昔,この方(MoMoさん)のHPを 見ていました.8月のお盆のTVの心霊特集でMoMoさんが出ていて(残念ながら顔ナシ),懐かしくなって久しぶりにHPを覗いたら本が出るというので既刊とともに買っちゃいました.で,こちらは既刊.HPに載っている話なのですが久しぶりだったり追加された話があったりで楽しく?読むことが出来ました. 一人旅でお泊まりが怖くなりそう coldsweats01

 

○ 幽霊の出る旅 (竹書房文庫) MoMo著 189p.竹書房

 上記既刊とともに買った新刊本.既刊本は各話ともHP掲載とほぼ同じ文章量でしたが,こちらはボリュームアップして1話1話が詳し目に書かれています+書き下ろしの話も載っていました.怖い話も多いですがHな話題も載っています.生前の仕事を今も続ける幽霊に何となく日本人の生真面目さを感じました.海外のお話も載っていますが幽霊のキャラや宿の反応(日本では隠すのが不通だが米英ではウリにしていたり)があって比較文化(民俗?)的に面白そう.国内の空港でS島(サイパン島のこと?)から帰ってきた団体旅行者の背中に血だらけの戦没者の霊が日本の発展を見て満足そうにおぶさっていたいたという話「おかえりなさい」は泣けました.合掌.

 

○ 昆虫はすごい (光文社新書) 丸山宗利著 238p.光文社

 昆虫の分類学者が楽しんで書いた昆虫の凄さ・不思議さを書いた本.純粋な分類というよりは昆虫の進化・多様化といった視点から書かれています.擬態や様々な段階の共生などについて,ご専門の好蟻牲昆虫やアリだけでなく幅広い昆虫群を例示していて読んでいて飽きません.

 

○ 逆説の日本史 (3) (小学館文庫) 井沢元彦著 439p.小学館

 期待していた万葉集の部分,作成動機はある程度納得のゆくものでしたが,<2>の聖徳太子や天武天皇同様,柿本人麻呂の正体に迫って欲しかったです.次巻では古今和歌集の話に続くようです.高田崇史氏の小説「QED 六歌仙の暗号 (講談社文庫)」での主張との関係も気になります.また買ってしまいそうです.

 追伸:雑誌連載当時は,それだけ反響があったということなのでしょうが,怨霊,怨霊,と文庫本化された3冊目に至っても同じ理屈が繰り返され,本のボリュームの多くを締めるのは正直ちょっと閉口です.

 

○ 私、食虫植物の奴隷です。 木谷美咲著 239p.水曜社

 以前読んだマジカルプランツ 食虫植物・多肉植物・ティランジアをおしゃれに楽しむ」 を書いた方による,身も心も食虫植物捧げ中のマニアによる食虫植物とそれを巡る人々を好き勝手に書いた本.個人的にも栽培は離れたとはいえ幽霊部員として現役のつもりなので,顔を知っている人,多分あの人と思いつく人が載っていたりして,臨場感あふれて面白く読めました.業界事情にも良く通じていらっしゃるし,栽培だけでなく,自生地巡り,マニアの栽培場や生産農家・兵庫県立フラワーセンター見学などなど,精力的に活動されていて羨ましいです.栽培場や生産 農家は現役をはなれても,つい心が惹かれ読んでしまいました.というわけで,食虫マニアなら,とっても楽しく読めること請け合いの本ですが,傑作なのは食虫植物や昆虫を食べる後半の部分.ウツボカズラ飯って,蓋の空く前のピッチャーを使うんじゃないかとツッコミつつ読み始めましたが,筆者の軽快な文章もますます冴えてきて所々笑ってしまいました.ううっ,マニアック!

 

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2014年4月 1日 (火)

2014年3月に読んだ本

3月は増税前の駆け込みで本を買い込みました.

ということで,3月は最近買った本を中心に読みました.

年度末でしたが何故か沢山の本を読むことが出来,感想も丁寧に書くことが出来ました.

毎月このくらいのペースで読んで行けたら良いのにな−.

 

 

○ この国のすがたと歴史 (朝日選書) 網野善彦・森浩一著 237p.朝日新聞社

 網野・森両先生の対談集.古代に於ける柿の研究が進んでいないなど,相変わらず人の生活から多様かつ新たな視点を提示していて読んでいて飽きません.日本に限ったことではないのでしょうが,当たり前の人々の暮らしというのは思った以上に判っていないらしいことを改めて認識しました.感銘と共感を覚えたのはタ イトルの一部と重なる最後の「この国のすがた」の部分.個人的には,かねてから日本(特に古代〜奈良時代)は北米「新」大陸で言うところの西部(開拓時代)と重ね合わせ比較していたので,とても興味深く読みました.古代日本でも例えば大和朝廷による北米大陸のような先住者に対する侵略の歴史や政策があったのでしょう が,和をもって尊しとする先住者,大陸の内乱や混乱を避け日本列島に渡ってきた人の集団の間では,共に苦労をして渡来し生活の場を探し定着した苦労を互い に知り,共存しようとしたことが,今日の日本人の寛容さと地域の多様性を形作ったのではないでしょうか?

 

○ おひとりハウス (家を伝える本シリーズ くうねるところにすむところ) 篠原聡子著 39p.平凡社

 かつて仕事で滞在したインドネシアのゲストハウスは,各人の個室だけでなく自由に使えるキッチン,ソファーのある広々としたオープンスペース,広いプールがあり,ホテル住まいにはない(というかホテル住まいにしなくて良かった)魅力がありました.そのことを思い出し,家を建て直す際に,家族のプライバシー(個室)とコモンスペース(リビングなど)をどう考えれば良いかと思い買った本です.

 コモンスペースを意識し形から入り設計・失敗した集合住宅コルテを,設計者自らが人が集まって住むことを国内外の事例を参考にしながら住む人の視点から改修している過程がまとめられています.もともとは現在増えている独身者や一人住まいの人々の暮らし方にコモンスペースをどう取り入れて潤いのある生活を建築家として提案できるかがテーマであったと思います.奇しくも3月11日にこの本を読みましたが,この本の出版は2011年6月.あとがきの冒頭に東日本大震災のことが述べられています.多くの方が被災し避難し仮設住宅に入りコミュニティーが崩壊しました.おひとりハウスだけで無く,家が存在することの確かさや豊かさ,そしてかつてのような家族の絆を作り育てる場としての家の重要性,建築家として,そういったことを提案していこうという考えが伺われました.

 

○ 道が語る日本古代史 (朝日選書) 近江俊秀著 243p.朝日新聞出版

 こんな本を買う方も買う方だが(失礼),マニアックなタイトルに似合わず素人にもとても読みやすく一気に読了.何故,道がそこに成立したのかを政治や経済から知る良書.思わず古道マニアなになってしまいそうです.

 葛城の道は葛城氏のことを詳しく知らなかったので大変興味深く読むことが出来た.前々から買おうと思って迷っていた「謎の古代豪族 葛城氏(祥伝社新書326)」 を買うことを決意してしまいました.推古朝時代の大和・河内の直線古道の巨視的なデザイン性,国賓を迎えるためという国際性という主張は恐らくその通りと 思うが,昔の人だからといってバカに出来ないという見本がまた一つ増えました(むしろ当時の情報量や技術で考えれば現代より優れているかもしれない).推 古朝の道の整備にも太子と馬子が対になって(というか入れ違いに)登場しますが,これを読むと一人の人物の人生の前半を太子,後半を馬子と書記がかき分け たのではないかと勘ぐってしまいます.また,これらの道が壬申の乱の大きな舞台になっているところに歴史のロマンを感じます.少し時代が下がり,著者は天 武朝と比定する全国に整備された七道駅路.古代において直線的な大道が一気に整備され暫く維持されたことも凄いが,条里や土地区画に伴う税制などトータル な国家運営として考えられていたという著者の考え方は理にかなっていると思うし,古代の人々のスケールの大きさに感動しました.

 

○ 改訂新版 田んぼまわりの生きもの: 栃木県版 (Field guide book) メダカ里親の会編集.制作 140p.下野新聞社

 今はネット通販があるので地方出版物も気軽に購入できますが,書籍の名前を知らなければそれも出来ません.というわけで地方に行ったときはマメに本屋にいって地方出版物を探しています.で,本書も仕事で宇都宮に行ったときに買いました.昔に比べれば減っているのでしょうが,栃木県ではまだまだこんなに沢山の生きものたちがいるんだなぁと,感心すると共に羨ましく思いました.日本人は自然を完全に征服すること無く折り合いをつけて利用して,無意識のうちに生きものたちと一緒に暮らしてきたのだと感じました.

 ウサギ追いしか野山〜 コブナ釣〜りしかの川〜♪ (唱歌 故郷)

 春の小川はサラサラ行くよ〜 岸のスミレやレンゲの花に〜(エビやメダカや小ブナの群れに〜)♪ (唱歌 春の小川)

 

○ 江戸奇品雑記 浜崎大著 79p.幻冬舎ルネッサンス

 奇品(きひん)とは,江戸時代に発達した斑入りや葉変わりなど葉を観賞する鉢植えされた植物のことだそうです.江戸時代には園芸が発達しました. 桜草,朝顔,花菖蒲,伊勢撫子など,愛でる花の部分の品種改良だけに止まらず,葉物の美しさも十分理解が進んでいたのに驚きます.幕末〜明治初期に日本に来た西洋人が驚いた文化・芸術の高さの証といって良いかと思います.「2013年11〜12月に読んだ本」でシーボルト―日本の植物に賭けた生涯を紹介しましたが,たしかシーボルトもアオキの斑入り品を絶賛していた気がします.

 奇品を収集・栽培する好事家をさす言葉に奇品家(きひんか)というそうで,その連(れん:今で言うサークルとか同好会とか研究会みたいなもの)まであったそうです.連やそのメンバーの名前,当時の図録,そして当時知られていた奇品そのものが,文化として連綿と続き現在まで残っているのに驚きまし た.また,盆(はち)ー今で言うところの植木鉢ーの写真(今戸焼きの盆もあってビックリ)も幾つか載せられていますが,盆が日本で作られはじめたのは享保のころ(江戸時代 1700年代)というのはちょっと意外で驚きました.

 ちなみに,あとがきを読むと昨年に江戸東京博物館で開催された「花開く 江戸の園芸」が一つのきっかけとなり出版された本のようです.この展覧会に行くことが出来なかったことが悔やまれます.

 

○ 【バーゲンブック】 図説 邪馬台国物産帳 柏原精一著 95p.河出書房新社

 「あとがき」にもあるが本書は邪馬台国が何処にあり,どんな産物があったかを扱った本ではない.考古学的な問題を総合的に解決する・サポートす る,出版された1992年当時の最新の諸科学の進捗状況を様々な学問や遺物から捉えている.弥生時代にブタが飼われていたとか巴型銅器がスイジガイという 貝をモチーフにしたものだとかという目からウロコ的な知識的も多いが,日本の古代を解明する為に様々な分野の科学的手法を道具として用いられているという 点がとても面白い.最終章「石器 産地と年代を推定する技術」は出版当時でもまだまだ難しかった様子が伺われる.石に限らず,出版から20年以上経ってい るので,その後の学問の進歩や成果を示した続編を出して欲しい.

 追伸:著者紹介を見て,この「○年○月に読んだ本」シリーズで未紹介の「殿様生物学の系譜 (朝日選書)」の編著者であることを知りました.どうりで似た感じがして読みやすかったわけですね.

 

○ テント泊登山の基本 (山登りABC) 髙橋庄太郎著 127p.山と渓谷社

 3月23日,今年初の山行(高尾山)時,行き帰りの電車の中で読みました.グッズ選びにはむきませんが,タイトルの通り,テント山行のハウツーものとしてはコンパクトで写真も多く入門編としては良い本です.今年こそマイ・テント泊デビューしたいです.

 

○ 日本文化の形成 (講談社学術文庫) 宮本常一著 250p.講談社

 常一先生の本を体系的に読んだことはありませんが,本作は遺稿を元に出版されたそうです.その為か読んでいて文章や理論自体の推敲が十分でない点 も多々ありますが,あまたのフィールドワーク・文献から培われ・見いだされ・統合された人の生活・文化に関する多くの見解・示唆・知見・問題提起・疑問等 に満ちあふれた内容になっています.人生の晩年に,まだまだやりたいことが沢山あるのだ,自分でもやりたい,でも後生に託すべき点を伝えたいと思われたの かもしれませんし,その底流には歩けば歩くほど・文献を読めば読むほどに,如何に世の中の身近なところに判らないことが満ちあふれているかをお伝えになり たかったのかもしれません.ふたつ前の邪馬台国物産帳ではありませんが,近年の科学的な解析結果などをお知りになったら,更に色々なことを統合的に考えら れる方だったのかと思うともう少し長生きして頂きたかったと思いつつ読了しました.また,倭・倭人についての中国の古文献について,ここまで正面切って合 理的な会社を句を詠むのは初めてです.

 巻末の「付 海洋民と床住居」は,これだけで出してもいいくらいに大変示唆に富んだ内容で,個人的には別の視点から平安貴族の海との結びつきについて関心があったので大変興味深く,常一先生がより深く考察して頂いていたらと思います.同じく「宮本常一年譜」はとても有益な資料&行動力と執筆力に脱帽です.常一先生の業績は,これだけのフィールドワークと読書量と著作活動と農業や漁業への関わりがあったからこそだということが良く判りました.

 

○ 猫ピッチャー1 そにしけんじ著 141p.中央公論新社

 ピッチャー,ミー太郎,背番号222.可愛くってたまりません.読売新聞日曜版の23コマ漫画のコミック化だそうです.秋発売予定の2巻が楽しみです.待ってるニャ! 公式サイトはこちら

 

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2014年3月17日 (月)

2014年2月に読んだ本

2月に読んだ本を列記します.

今月は部屋の整理をしていて奥の方から出てきた本を読みました.

色々面白そうな本もありましたが,忙しく余り読み進めませんでした.

2月(ニャンコ月間)なのに猫本を読まなかったことをチョッピリ反省です.

 

○ 日本全国ゆるゆる神社の旅 (Sanctuary books) 鈴木さちこ著 190p.サンクチュアリ出版

 神社の旅絵日記みたいな本.ルートやコース,お得な電車切符(著者は鉄道好き),神社周辺の食べ物情報が意外に豊富.ガイドとしても参考になります.幾つか行ったことのある神社も出ていましたが記述は正確だし,ここも行けば良かったと思う付近の神社とか食べ物とかも載っていました.那智大社近くで売っているらしい那智黒石の猫が欲しくなりました.登山で登った際,宿坊が沢山あった東京の御嶽山神社,今度は宿坊に泊まりに行くのも面白そうです.

 神社に行くと凜とした清冽な雰囲気を感じることがあります.筆者によれば神社により感じる雰囲気が違うとのこと.これから気をつけて感じてみたいと思います.神様の使い等でウサギがモチーフのコマウサギとか彫り物だとかが結構神社にあることを知りました.ウサギとカメならぬ,神様とウサギ.どうしてなのかな?

 

○ 藤原氏の正体―名門一族の知られざる闇  関裕二著 285p.東京書籍

 1月に関氏の本を2冊読みました.何となく惰性でもう一冊読みました.乙巳の変・大化の改新をした中臣鎌足から続く,古代の英雄,名門貴族といった藤原氏のイメージを根底から覆す内容.これでもか,これでもかと藤原氏にいちゃもんを付けていて,藤原氏から文句が出なかったのか?と思ってしまう内容です.実際のところはどうか判りませんが,日本書紀で過去の歴史を都合のよいように作り替え,律令制度を整備し古来からある合議制を排除し朝堂を独占していったと切切と訴えた内容です.中臣鎌足が百済の王(子),豊璋であるという主張や,五〜六世紀の東アジアは寒冷期で高句麗が南下するなど人の動きも大きく,西日本にかまどが出現した時期である等の記述(p.136)等は興味をひかれました.

 

○ ビジュアル版 逆説の日本史1 古代編 上 井沢元彦著 79p.小学館

 以前読んだ逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)」のビジュアル版だそうで写真や図が多く気楽に読めます.魏志倭人伝(本書でも「三国志 魏書 東夷伝」の中の倭人について記した場所とされるが,正確に言えば「三国志 魏書 烏丸鮮卑東夷伝」の倭人条)に基づく黥面(顔の入れ墨)が国内で出土した人面土器を元に復元された当時の人の絵が描かれていますが何となくアナグマっぽくて面白かったり,卑弥呼が下賜された銅鏡の話題では古墳から出土した幾つかの銅鏡の写真を見ることが出来たり,伊都国に比定される地域の平原遺跡から出土した内行花文鏡が発掘史上最大とされ紹介されていますが,これは周囲が八咫鏡とおなじ当時の八咫の長さになるという有名な鏡ですが,さりげなく写真が見られて感動したりで,ビジュアルならではの発見があり買って良かった感がありました.また,数枚ですが諸星大二郎氏の画がさり気なく載せられていたり,森浩一先生と著者井沢氏の対談があったり,巻末に関連する現地を訪ねるたびガイドがあるのも興味深かったです.

 たまたま本を読みながら録画していたNHK日曜日美術館「土偶 命の息吹から生まれたアート」を見ていました.番組の中で出てきた縄文時代の土偶と,p.40に写真のある吉備の弥生墳丘墓楯築遺跡でご神体として伝えられてきたという弧帯文石とがデザインに共通性があるように思えました.これらはまた,以前紹介した本精霊の王」の表紙や口絵に出てくる顔面把手付深鉢に通ずるモチーフがあるように見え,吉備のご神体は縄文に続く何かがるように感じました.

 

○ ビジュアル版 逆説の日本史2 古代編 下 井沢元彦著 127p.小学館

 前冊の続き.聖徳太子が実在したか,万葉集や古今和歌集などの話題が面白かったです.文庫版では読んでいない部分のようなので,「2014年1月に読んだ本」で紹介した関裕二氏の「聖徳太子は蘇我入鹿である (ワニ文庫)」や「聖徳太子の秘密 「聖者伝説」に隠された実像に迫る (PHP文庫)」と読み比べてみたいと思います.万葉集や古今和歌集を文庫版で井沢氏がどのように論じているのかも興味深いところです.

 

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2014年3月 1日 (土)

にゃんチョコ

にゃんかまに続き,にゃんチョコです.

 

こちらはにゃんかまをくれた友達からのもの.

140216 にゃんチョコ箱
140216 にゃんチョコ箱 posted by (C)スゲネコ

 

パカッ.

にゃんチョコズ.

140216 にゃんチョコ中身
140216 にゃんチョコ中身 posted by (C)スゲネコ

 

こちらは自分で買った,にゃんチョコ.

にゃん舌が沢山入っています.

写真を撮る前に中身を食べてしまいました coldsweats01

140216 にゃん舌チョコ箱
140216 にゃん舌チョコ箱 posted by (C)スゲネコ

 

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2014年2月22日 (土)

にゃんかま(猫の日スペシャル?)

友達からの頂き物です.

140216 にゃんかま箱
140216 にゃんかま箱 posted by (C)スゲネコ

 

にゃ,にゃ,にゃ,にゃ?

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40216 にゃんかま5個 posted by (C)スゲネコ

 

にゃんかまです shine

富山県の細工カマボコの期待のエース sign02

140216 にゃんかま顔と肉球
140216 にゃんかま顔と肉球 posted by (C)スゲネコ

 

北陸の底力を垣間見た気がいたします.

侮り難し富山県.

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2014年2月11日 (火)

2014年1月に読んだ本

昨日アップした記事「お部屋の片付け」で,蔵書の多さで苦しんでいると書いたばかりで心苦しいのですが,2014年最初の月,以下のような本を読みました.

相変わらずテーマ等無し.興味の赴くままの乱読多読.

活字中毒,継続中.

 

○ 聖徳太子は蘇我入鹿である (ワニ文庫) 関裕二著 285p.KKベストセラーズ

○ 聖徳太子の秘密 「聖者伝説」に隠された実像に迫る (PHP文庫) 関裕二著 251p.PHP研究所

 正月のTV番組か何かで今の教科書には実在が疑われていて聖徳太子という名前が出てこない(少なくとも又の名扱い?)というのをやっていた気がします.触発され,連続して関氏の聖徳太子関連本を読みました.前書は関氏の処女作(1991年発行,1999年文庫化),後書は2005年発行.中身的にはタイト ル通りの過激さで前書の方が正直面白いです.それに比べ後書は太子=入鹿というフレーズ自体殆ど出てこず著者がどうしてなりを潜めたのかの理由を書いて欲しかったと思います.隋の裴世清が来日したときの隋書と日本書紀の記述に違いがあることは聞いていましたが,それ以外にも当時記された書物等の間には色々と矛盾や食い違いがあるようです.実際には原典を読んで確認する必要がありますが,著者の主張するように,この時代には今に続く大和朝廷側が残したくなかった事実があるのかもしれません.

 

○ ニッポン「立ち入り厳禁」地帯 (別冊宝島 2109) 杉山茂勲著 125p.出版社

 なんとういか・・・.こういうの好きです.日本も広いのですね.まだまだ知らないことが沢山.ウソかホントか現代でも怪しい世界が残っているみたいです.

 

○ 人生はニャンとかなる! ―明日に幸福をまねく68の方法 水野敬也・長沼直樹著 158p.文響社

 落ち込むことがあっても,この本を読めば「ニャンとかなる!」かもしれません.猫好きの方は迷わず買うべし sign03

 名言とそれに対応する猫の写真が対になっていますが,どうしてこんなにピッタシなんだ sign02 と思ってしまうような写真が多く,笑ったり,和んだり出来ました.特にお気に入りなのはデブ猫が体重計をのぞき込む「現実から目をそらさない」.拡大コピーして冷蔵庫に貼っています.

 ただし・・・.冒頭,本の扉に「もし道に迷ったら、一番良いのは猫についていくことだ。猫は道に迷わない。」とありますが,この言葉だけはチョッピリ不安です coldsweats01

 

○ 珠玉 (文春文庫) 開高健著 205p.文藝春秋

 開高健の遺作.アクアマリン,ガーネット,ムーンストーンに託された三部作.亡くなったあと直ぐに本を買い,何度も読み返してきた本書.今回,その後に出版された文庫版を久々に読みました.間をおき何度も読んでいると,そのたびに感じることも色々変化してきた気がします.あるいは,そういう意味だったのかと以前は理解できなかったこともチラホラ.

 一作目に出てくるアクアマリンとそれを入れる革袋が欲しくて探したこともありました.酒場の床にまくおが屑,フィッシュアンドチップス,文房清玩・・・.氏の他作品で先に読んだこともあると思いますが,初めの「掌のなかの海」をとっても,色々な言葉自体にも読んだときの思い出があります.

 

○ 東西「駅そば」探訪―和製ファストフードに見る日本の食文化 (交通新聞社新書) 鈴木弘毅著 365p.交通新聞社

 「2010年9月に読んだ本」で紹介した同じ著者のご当地「駅そば」劇場―48杯の丼で味わう日本全国駅そば物語 (交通新聞社新書)の続編的な本です.前書では関東風と関西風の味の境界についての記述がありましたが,本書では関東・関西の駅そばの比較を実際のフィールドワークを元に書かれています.ずっと関東なので,へえといったトリビア的なレベルでも教えられることが多いですが,ちょっとした考察なども入っているのがよいところ.こういった食文化に関する記録は余り活字として記録されていないと思いますので,個人の方の記録とはいえ重要な気がします.

 以前,「とある本の歴史〜「文化麺類学ことはじめ」の場合〜」等で何度か紹介した麺そのものの発生や伝播を世界的に扱った「文化麺類学ことはじめ(現在は改題し「麺の文化史 (講談社学術文庫)」)」同様,楽しい食文化(麺文化)の本としてオススメです.

 

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2014年2月10日 (月)

お部屋(お家)の片付け

気がつくと2月も半ばですが,寒いし大雪が降ったりで今年はまだ山に行っていません.

その代わり,ここ数週間,お部屋の片付けをチョビットづつ進めています.

 

貧乏性でモノが捨てられず,また本好きなので本を買いあさり,本棚からはみ出て山となり,部屋が窮屈になってきました.

(本を横に並べたら幅何十メートルになるのだろうか・・・?)

よく言えば物持ちが良いので洋服も溜まる一方・・・.

本と洋服,この辺りが嵩が張る二大巨頭です.

 

断捨離ということばが一時期流行りました.

使わないからといってスッパリ捨てるのは絶対ムリ.

う〜ん,どうしようか・・・.

 

せめて紙系のモノは紙のリサイクル,本・CD・DVDは捨てるに忍びないし少しでもお金になるならネットオフにでも売ろうか,バージョン落ちのパソコンソフトは分別してプラスチックのリサイクル,着なくなった服や履かない靴は親戚に送ろうか・・・.

色々悩みますが,少しづつ悩みながらやっています.

どれだけ物を減らしスペースを作ることが出来るかな?

 

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2014年1月20日 (月)

2013年11〜12月に読んだ本

11〜12月は年末〜師走のためか,余り読み進みませんでした.

もう少し読んだ気もするけど,忙しくて忘れてしまいました coldsweats01

 

 

○ 毒草師 パンドラの鳥籠 高田崇史著 306p.朝日新聞出版

 一瞬,烏龍茶か?と見間違うタイトルから想像するのは難しいですが浦島太郎伝説を扱っています.QEDシリーズ同様に,浦島太郎の真実?に迫る考察も事件を解決するストーリーも楽しめる一粒で二度美味しい構成は,高田氏の真骨頂ですね.詳しい感想は次回読んだときに confident

 

○ インフェルノ (上)  (海外文学) ダン・ブラウン著,越前敏弥訳 330p.角川書店

 インフェルノ,早速買いました.ダン・ブラウンの著書は大好きです.ミステリアスな出だしから一気に読ませます.とっても面白かった sign03 詳しい感想は次回読んだときに confident

 

○ インフェルノ (下) (海外文学) ダン・ブラウン著,越前敏弥訳 329p.角川書店

 上巻で思い描いていたストーリーが,まんまと下巻で期待を裏切られ,一気にラストまで読ませるのは流石です.面白い sign03 上巻にはちゃんと伏線やヒントが色々書かれているので,読み返しても面白いです.今後,ラングドンモノの続編が出るとしたら,どんな展開になるのか?チョット楽しみです.詳しい感想は次回読んだときに confident

 

○ シーボルト―日本の植物に賭けた生涯 石山禎一著 281p.里文出版

 シーボルト事件や鳴滝塾で有名なシーボルト.この本は彼をプラントハンター及び園芸業者?の視点から追っています.幕末から明治にかけて様々な日本の植物がヨーロッパに渡り園芸界に影響を与えたことがうかがい知れます.個人的に日本でもっと栽培されても良いのではないか?と思う日本の野生植物にシーボルトが着目しているのがちょっと嬉しかった.詳しい感想は次回読んだときに confident

 

○ 天皇陛下 科学を語る  朝日新聞出版編,宮内庁侍従職協力 141+97p.朝日新聞出版

 陛下ご自身の記念講演等のスピーチや論文の抜粋なども載っています.陛下の御誠実な人柄や真摯に分類学に向き合う研究者の姿勢が伝わってきます.なにより,この方はバリバリの分類学者なんだということが良く判りました.また,何処かで科学史は専門ではないと断っていらっしゃった気がしますが,日本の分類学に関するスピーチの内容は大変よくまとまっている上に鋭い指摘も有り勉強になりました.陛下の公務や祭祀がどのくらい忙しいのか知るよしもありませんが,それらの合間にここまで丁寧かつ慎重な内容の論文を長年にわたり多数執筆されているのは人並み以上の努力と忍耐があったのだと拝察します.凄いなと感服するとともに,分類学が本当にお好きなんだなと思いました.

 

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