登山・トレッキング・ハイキング

2015年5月10日 (日)

2014年12月に読んだ本

 昨年12月は以下のような本を読みました.11月中旬から仕事が忙しく年賀状も大晦日の午後から本格的に書き始めたような状態でしたが,そこそこの冊数を読めたようです.

 昨年後半は多忙や天候不順もあって余り山に登れなかった反動か,山の本の割合が高くなりました.

 

○ 地図のない場所で眠りたい 高野秀行・角幡唯介著 293p.講談社

 実際何処かに行ったのかな?とタイトルに釣られ買いましたが,お二人の対談集でちょっと残念.しかし,お二人が早稲田の探検部出身(ただし時期はかぶらない)だったのを知り,ビックリすると共に,ちょっと尊敬しました.当時の早大探検部の様子が何となく分かり,そのアクティブさが羨ましくまた面白かったです.

 

○ 赤いヤッケの男(文庫D) (MF文庫ダ・ヴィンチ) 安曇潤平著 299p.株式会社メディアファクトリー

 11月に読んだ定本 黒部の山賊 アルプスの怪にも山での色々な不思議が載っていました.この本はフィクションなのでしょうが,なんか聞いたことがあるなとか,なんかありそうだなといったリアル感が漂っています.具体的な地名はT岳とかI沢などとして避けていますが,山をやっていれば直ぐに分かってしまいます.具体的な場所が判る分,余計に怖いですが,ちょっと心温まる?お話も含まれていてホッとします.

 

○ 日御子(上) (講談社文庫) 帚木蓬生著 396p.講談社

○ 日御子(下) (講談社文庫) 帚木蓬生著 365p.講談社

 久々に歴史物しかも小説を読みました.けっこう面白いです.

 タイトルから想像されるように邪馬台国の卑弥呼の時代前後200年ほどの歴史を安曇氏一族(本小説では使譯(しえき/通訳)をする一族とする)の歴史を通じ読み解いています.

 

○ 失われたミカドの秘紋 エルサレムからヤマトへ--「漢字」がすべてを語りだす! (祥伝社文庫) 加治将一著 536p.祥伝社

 文庫本で読みやすそうと思い買いましたが,読んで直ぐに以前ハードカバー版を買って読んでいたのを思い出しました weep 蔵書が増え,本棚に並びきらなくなると,どういう本を持っているか常に確認できなくなるのですが,その弊害ともいえそうです.

 文庫本サイズになって読みやすいから良いか sign03と思い直し完読.「2010年8月に読んだ本」で既に感想を述べていますが,後半のツメが甘い気がしました,それに,著者がちょっと自分の世界に入り込みすぎかな?とも思いますし,主人公のキャラが軽めなので読みやすい反面,内容が軽くなる印象を受けました.

 

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2015年5月 8日 (金)

2014年11月に読んだ本

 だいぶ間が空いてしまいましたが,久々のブログ更新は昨年11月に読んだ本の紹介です.

 当時、感想を書き溜めた本はそのままに,書き忘れたものは機会があれば再読時に感想を紹介したいと思います.

 

○ ネペンテスとその仲間たち 食虫植物ハンドブック 土屋寛文著 127p.双葉社

 一度行ってみたいと思っている兵庫県立フラワーセンターの土井氏の著作兼鉢植え個体(栽培品)の写真集.本のタイトル通りネペンの国内で栽培され ている種(産地別,導入由来別なども詳しい)や雑種(作出や海外からの導入由来に詳し)の写真が大変充実していています.サラセニアも充実していて,両属の 国内流通品のカタログ資料的な価値が非常に大きく市販本には類書がなく持っていて損は無いと思います.元気に育つ植物体から氏の卓越した栽培技術が伺えます.欲を言えば本のサイズを大きくしてA4縦版とし,写真を大きくすると共に,写真上に白抜きで入っていてとても読みづらく植物体に重なっている解説を写真の外に出してもらえるとウレシイ+撮影時期がずれ大半のサラセニアが花が散ったあとの写真であるのが惜しいです.鉢植え写真なので,使っている鉢が駄温鉢とプラ性のスリット鉢が多いのが興味深く,株元を地表面にどれだけ出しているか,どのような用土や植え方をしているかが分かり興味深く勉強になります.第二章として簡単にサラセニア,ネペンテス,ハエトリソウ,モウセンゴケ,ムシトリスミレの各属の栽培方法が載っています.興味深いのはサラセニアとネペンの植え方で,用土を落とし根だけに調整した植物体を植え替える鉢の中に片手で持ち,もう一方の手で周りに水苔を詰めると解説されています.個人的には,鉢に入れる前に根を水苔で包んだ株を鉢に入れてから隙間に水苔を詰めるのが普通と思っていました.故鈴木吉五郎氏がハエトリソウの植え替えの極意とした,水苔の茎を縦方向に揃えたものでハエトリソウの株を包み鉢に植える方法があります.この植え方は,鈴木氏らしいく水苔自生地の観察結果に基づいたもので,自然界では水苔は縦方向に延びることをヒントに,より自生地に近い環境を再現すべく編み出したとも聞きます.想像ですが,土井氏の植え方は同じコンセプトで水苔を縦に揃えようとする技法かもしれません.一度話を伺ってみたいものです.その他,病害虫対策に関する記述は,薬剤を使わない身としては未知の部分も多く大変勉強になりました.

 

○ 伊礼智の「小さな家」70のレシピ (エクスナレッジムック) 伊礼智著 183p.株式会社エスクナレッジ

 感想は次回読んだときに.

 

○ 森と日本人の1500年 (平凡社新書) 田中敦夫著 239p.平凡社

 タイトルには1500年とありますが,主に明治以降の日本の林業や関連政策について必要に応じ江戸時代まで遡って取り扱っています.とはいえ,古代からの日本人の木材利用についてもコンパクトに解説され参考になりました.先日見たNHKスペシャル「明治神宮 不思議の森 〜100年の大実験〜」に出てくる本多静六先生らも載っていて,同番組を見た際には参考になりました.

 大学で習う林学というのがどういうものか不明ですが,恐らく林学(或いは自然保護)に関わる人にとっては参考になる入門書ではないでしょうか.

 

○ 日本は外国人にどう見られていたか (知的生きかた文庫) 「ニッポン再発見」倶楽部著 229p.三笠書房

 戦国時代,幕末〜明治,大正にかけて日本に滞在した多くの西洋人から見た西洋化する前(しきる前)の日本を様々な切り口からコンパクトに概観出来る良書.ザビエル,フロイス,ケンペル,シーボルト,ペリー,モース,フォーチュン,小泉八雲,イザベラバード,ヘボン,シュリーマン等々の著名人から個人的に余り知らない人まで,彼ら・彼女らの著作(しかも和訳版)に直接当たり,しかも出典がキチッと引用文献としてあげられているところが本書の特色であり強みでしょう.この本の取り扱う内容に興味を持つ人は,もちろん原典を読むことが必要と思いますが,この本を読んでから,興味のある原典を読むのも大変効率的であると思います.

 

○ 定本 黒部の山賊 アルプスの怪 伊東正一著 221p.山と渓谷社

 おもしろい sign03

 山の本を殆ど読んだことがないが,面白さに一気に読了してしまいました.雲ノ平,いきた〜い sign03

 

○ ボブという名のストリート・キャット ジェームズ・ボーエン著・服部京子訳 277p.辰巳出版株式会社

 こういう猫との新たな出会いがしたい sign03 cat

 一生幸せになりたかったら猫と友達になりなさい(開高健の本をもじりました coldsweats01)と改めて思いました.

 

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2014年10月 1日 (水)

2014年9月に読んだ本

 最近歴史系の本ばかり読んでいた反動なのかなんなのか,9月は意識したわけではありませんが生き物系の本の割合が多くなりました.

 

○ ウルトラライトスタイル: UL山歩きのビジュアル読本 (Gakken Mook) 鈴木昌子編集 128p.学研パブリッシング

 今年の夏は天候が安定せず満足に山にゆくことが出来ませんでした.ULスタイルの山歩きは実践したことがありませんし当面予定もありませんが,普段の山行装備をより軽量化するヒントが無いかと読んでみました.ULの考え方や実践者の装備から始まり,グッズ,ULグッズの作成者へのインタ ビュー,UL山行のレポートなどが簡便に一通り載っています.それぞれ深掘りしているわけではないのでULとはなんぞや?を把握する感じの本です.最新のグッズを網羅的に紹介・比較するカタログっぽい本と一緒に読むと楽しそうです.

 

○ 国指定天然記念物 成東・東金 食虫植物群落ガイド 大場達之・中村俊彦監修・「成東・東金食虫植物群落」ガイド編集委員会編集・協力 62p.成東町教育委員会

 現地を訪れたこともある千葉県にある有名な食虫植物群落の天然記念物指定80周年を記念して作製されたコンパクトなガイドブック.本書は横浜の古本屋さんで見つけて購入しました.読んでみると,色々な植物が消滅したり減少したりしているようですが,かつて人里に近い湿地に生えていた,日本人にとって身近だったと思われる植物が写真で紹介されていて,何となくほのぼのとした気持ちになります.その他にも,主要な植物の開花フェノロジーや群落の保護活動の沿革,指定地の年表などがコンパクトにまとめられている好著です.人の無意識の管理により維持されてきた食虫植物を含む群落が,指定により従前の管理が出来なくなり遷移が進み群落が衰退という,天然記念物にお決まりの運命が古く大正時代に認識され,高名な牧野富太郎博士が学術誌で報告したと書かれていました.その後,色々とあったようですが地元の方々のご努力により,今日まで何とか維持されてきたことが判ります.何時までも地元に愛され群落が残って欲しいと感じました.

 

○ 図鑑大好き!: あなたの散歩を10 倍楽しくする図鑑の話 千葉県立中央博物館監修 111p.彩流社

 図鑑学という学問があるかどうか判りませんが,もしあれば本書は日本の図鑑についてコンパクトにまとまった良書といえます.また,作り手側(「第2部 図鑑を作る人々」,「エピローグ 図鑑をつくろう」)と利用する側(「第4部 使える図鑑」)それぞれの視点からのアプローチ,図鑑の歴史を扱う「第3部 日本 図鑑史」など,多角的な視点から構成されている点や,同じテーマで昆虫,植物,鳥類など色々な生物群を取りあげていている点で,バランスがとれています.さらに,「エピローグ 図鑑をつくろう」は,”使える図鑑”を作るに際して,どのような写真を撮ったらよいか(=裏返せば図鑑を使うにはどういう視点から生物を観察したらよいか)をよく考えさせてくれますし,エピローグを含め各章で複数の分類群が並列的に書かれているので,他の分類群ではどのような視点に立って図鑑が意図・作成されているかを知ることができ,読み手の考察に深みを与えてくれると思います.

 その他,個人的に探していた昔の図鑑の生態描写(小学館の学習図鑑シリーズ)が口絵の最初の見開きに出ていてビックリ.「第一部 思い出の一冊」でやくみつるさんも言っていますが小学館の学習図鑑のパノラマビューは最高です.それとは別にコラムに書かれていましたが,この見覚えのある絵柄は図鑑画家の清水勝氏という方の作品であることを知りました.

 

○ アリの巣をめぐる冒険―未踏の調査地は足下に (フィールドの生物学) 丸山宗利著 224p.東海大学出版会

 8月に読んだ昆虫はすごい (光文社新書)」を書いた著者による本.ご専門の好蟻牲昆虫を中心話題として分類学の面白さや魅力をこれでもかこれでもかと書いていて,自ら採集し分類を行う人であれば昆虫以外の分類群を専門としていても,とっても面白く,うんうんそうだよねって納得しながら読めると思います.実際にそんなことをしたらアリたちの顎や毒針の集中砲火をあびてタダではすまなそうですが,まさに「濡れ手に粟」という言葉がふさわしい好蟻牲昆虫の未開拓な分類の世界.新属新種が続々と見つかるのは,きっと楽しくってたまらないと思いますし,読んでいて楽しくって仕方がない様子がひしひしと伝わってきます.第3章に「本当の生物多様性未踏の地はどこに」というパートがあります.着目する人が少ない・いないハビタットを利用する生物群は,例えそれが人にとって身近な場所であろうとも調べられていないことが多く,研究者として,そういうニッチェを見いだした喜びは一入でしょう.そういう未知・未開・未踏の迷宮に迷い込んでみたいものです.第4章の 「コラム 在野研究者と職業研究者」や「さいごに」に記載された「附記・本書の言葉遣いについて」を読んで,筆者の研究者としての姿勢に敬意を表したいと感じました.今後とも是非とも様々な分野で活躍して欲しいと思います.

 追伸:巻末の引用文献がとても充実しているようです.こんなことを言うと筆者に怒られますが,この分野の迷宮に迷い込んでいる(迷い込もうとする)研究者以外(=即ち圧倒的大多数の読者)にとって,これほど役に立たない引用文献はなかなかありません.といいつつ,たまたま目にした最後の引用文献の著者がアリの専門家でありBiological diversity (Bioldiversity)の造語でも知られるO.E.Willsonだと気づいてニヤリとする自分に笑ってしまいました bleah

 

○ 猫ピッチャー2 そにしけんじ著 141p.中央公論新社

 待望の第2巻.ミー太郎,かわいい lovely 第3巻も待ってるニャ sign03

 

○ ハエトリくんとふしぎな食虫植物のせかい 木谷美咲作・ありたかずみ絵 95p.VCN

 先月読んだ私、食虫植物の奴隷です。」の作者による子供向け絵本(本の前半).タイトルの通り食虫植物のハエトリソウを主人公にしています.ハエトリくん他,ムジナモ,ミミカキグサくん,ウツボカズラくんなど,中々見事にデフォルメされていて可愛いです.後半は易しい分類や育て方,消化液のph測定,前述の成東の自生地案内などものっています.幼稚園〜小学生低学年向け?の食虫植物の本として類書もなくバランスがとれていてオススメのように思いました.あとがきに書かれていましたが,大人向け等々,読み手を変えたハエトリくんの活躍を期待します.

 

○ 裏山の奇人: 野にたゆたう博物学 (フィールドの生物学) 小松貴著 276p.東海大学出版部

 前読のアリの巣をめぐる冒険―未踏の調査地は足下に (フィールドの生物学)の著者である丸山氏の共同研究者であるアリヅカコオロギを専門とする研究者の書いた本.丸山氏の著作同様,好蟻牲昆虫(生物)の多様さに驚かされると共に,タイトルに出てくる「裏山」のようなところでも未だ判らないことが沢山隠されており,今まで着目されなかったマイクロハビタット・ニッチェ・時間帯等を調べることの重要性を教えてくれます.もう調べ尽くされているといった思い込みや妄想にとらわれている限り,目の前にあるかもしれない(アリス(蟻巣) イン )ワンダーランドの扉を開くことは出来ないのでしょう.アリヅカコオロギ等の微細昆虫や飛翔中の微細なハエ,生き生きとした表情の小型哺乳類など,写真がすばらしいのも本書の特徴.丸山・小松両氏の関わる「アリの巣の生きもの図鑑」,思わず買っちゃいそうです.

 

 

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2014年7月11日 (金)

2014年4〜6月に読んだ本

4〜6月もまた種々雑多なジャンルの本を乱れ読み.

増税前に本を買いためたので積ん読本が増えてしまいました.

時間がなく,読後の感想を書く時間のなかった本は次回読んだときに感想を書きます.

 

 

○ 写真と地図で読む!帝都東京地下の謎【完全版】 秋庭俊編著 95p.洋泉社

 いわゆる陰謀論的な視点から東京の地下について書かれた本.地下鉄博物館で「地下鉄における地下空間の秘密展」という面白そうな展覧会をやっていたので,展示を見に行く電車の中で読み初めました.本と展覧会で同じ場所について説明されていましたが,全く視点が異なっていて楽しめました.

 

○ 深海生物の奇妙な生態 (宝島社新書) 深海生物研究会編著 189p.宝島社

 増税直前の3月31日の夜に書店で買った一冊.深海生物,前々から個人的に好きですが,ここ数年静かなブームのように思います.写真を多用した値 の張る本も沢山ありますが,本書は840円(税抜き)の新書にもかかわらず口絵に沢山の深海生物のカラー写真が載っていて,大変お手頃価格で文章の内容も 面白く,第1章の問題(次の段落)を除けば深海物の本としては大変お値打ち・お買い得感があるな気がします.

 良い本なので改良して欲しくあえて書きますが,深海生物を解説する第1章で大変残念なのは,本文中に出てくる生物がどんな姿をしているのか直ぐに 判らないことです.文章だけで生物の写真が無い本であれば仕方がありませんが,せっかく綺麗な口絵写真や文章の下に白黒の写真があるのに参照がとてもし辛 いのです.口絵の写真の解説部分には何ページに 載っていると書いてあるのに,文章中に生物名が出てきても口絵のどの生物に当たるかの説明がありません.また,文章の下の白黒写真も,文章で解説している ページと写真の載っているページがずれていて探すのに苦労しました.文章中にこんな形をしているんですと書かれていても,これでは読み応えが半減します. 文章中に口絵○○参照とか,文章と写真のレイアウトを変更すれば済むので,増し刷り等するときは是非改善して欲しいと思いました.

 マリンスノーの命名者が日本人だったとか,スキューバダイビングの大本がクストーだとか知らなかったか忘れていたトリビア的な内容もありますが, 深海生物の形態や生態などのユニークさは深海ワールドの暗さやエサの少なさなどに適応・進化した結果である,深海調査の歴史などなど,続く第2章,第3章も とても面白く読むことが出来ました.実際,子供の頃は単に奇想天外な外見だけに興味を持っていましたが,なぜ発光生物は青白い光が多いのか?,殆ど光が到 達しない中深層に赤い生物が多いのか?について,海中では青い光は遠くまで到達するのでエサをおびき寄せやすいor捕食者から逃れやすい,逆に赤い光は吸 収されやすく見えづらい(保護色のようなものか)と説明されるとなるほどと思います.チョウチンアンコウ,シギウナギ,フクロウナギ等に比べ,子供の頃は地味だなと思っていたムネエソも,発光器を調節して全身を覆う銀色のウロコと平べったい形態で敵から目をくらませるという凄いワザを持っていることを知ってビックリでした.

 

○ ぼくは高尾山の森林保護員 (〈私の大学〉テキスト版) 宮入芳雄著 174p.こぶし書房

 森林保護員として日々高尾山の国有林を管理する筆者による高尾山のエッセイ集.見開き一題で左ページに文章,右ページに写真という構成なので肩肘 張らずに気ままに読めますし,本業がプロの写真家だそうで写真も楽しめます.山登りの出来ない雨の日に読んでも良し,文庫本化されたら山登りの御供にザッ クに入れ昼下がりに木陰でノンビリ読んでも良しといった感じ.ボリュームの割に割高な本なので文庫本化して価格を安くして欲しいという本音もあります.

 高尾山で見てみたいヤマシャクヤクやキヨスミウツボやエビネといった植物たち(「ヤマシャクヤク」ほか)や遠目で良いので出会ってみたいサル,イ ノシシ,アナグマ等の動物たち(「高尾山の動物事情」ほか),戦時中の悲しい事件(「忘れられた場所」),チョット怖いお話「妖しい八王子城山」など,内 容的にはだいぶ通い慣れた感のある高尾山域にもまだまだ歩いていないところ知らないことが沢山あることを知り,ますます高尾山に通いたくなりました(ちな みに著者の方は高尾山の森林保護員歴8年だそうです).これから季節も良くなるので,陣場方面へあくせく縦走するだけでなく,高尾山をノンビリじっくり歩 いてもいいかなと思いました.そういう意味で,高尾山をより深く楽しみたいハイカーの方にもオススメと思います.

 追伸:同じ「私の大学」シリーズの「ぼくは「しんかい6500」のパイロット (私の大学テキスト版)」も読んでみたい.もう少し価格を下げてくれると良いなと思うシリーズです.

 

○ カラー版 - スキマの植物図鑑 (中公新書) 塚谷祐一著 182p.中央公論新社

 以前,ど根性○○などとマスコミを賑あわせた植物たちがありました.本書はアスファルトやコンクリのスキマ,石垣の割れ目などに生えた植物の写真とと もにウンチクが書かれた簡単な図鑑形式の本です.著者が植物学者なのでマニアック-失礼,専門的-な内容もさり気なく書かれているので植物が好きな人が 寝っ転がって読んでも良いし,植物に余り興味の無い人でも路上観察学のハンドブック的に読んでもよさそう.ムラサキカタバミの牽引根が梨のような歯 触りで薄甘いという記述を読んで,この人道端でかじってみたのかな?と,ちょっとほほえましく思いました.ちなみに冒頭のタネツケバナは一般的なタネツケバナではなく恐らくアキノ タネツケバナと思います.

 

○ 大麻と古代日本の神々 (宝島社新書) 山口博著 235p.宝島社

 深海生物の奇妙な生態 (宝島社新書)と一緒に増税直前の3月31日の夜に書店で買った一冊.忌部氏のルーツを大麻で精神のリミッターをはずしていたシャーマンに求めるという視点が新鮮です.読もうと思って積ん読状態がず〜と続いているカルロス・カスタネダのシリーズを読みたくなりました. 詳しい感想は次回読んだときに.

 

○ 文庫 野宿入門 (草思社文庫) かとうちあき著 238p.草思社

 野宿にはまった著者(女性です)による野宿入門というか苦労話エッセイ.市街地等で野宿する際の近隣住民やお巡りさんとのやり取りや心配り,苦労 や安全確保は,むかし山に登る際に駅構内等で泊まったときの感覚がよみがえり,とっても親近感がわきました.詳しい感想は次回読んだときに.

 

○ 敗者の古代史 森浩一著 270p.中経出版

 恐らく森先生の遺作かそれに近い本.博学な知識が長年の研究・考証により円熟した内容に結実しています.詳しい感想は次回読んだときに.

 

○ 謎の古代豪族 葛城氏(祥伝社新書326) 平林章仁著 274p.祥伝社

 2014年3月に読んだ本で読んだ道が語る日本古代史 (朝日選書)に触発され,前述の深海生物の奇妙な生態 (宝島社新書)とともに増税直前の3月31日の夜に書店で買った一冊(だったかな?).なぜ葛城氏が勢力を伸ばし衰退していったのか?.本書と道が語る日本を対にして読むと理解が深まる良いように思います.読んでいて,葛城氏(特に葛城襲津彦)は朝鮮半島に拠点を持つ当時の日本の王だったのではないかと感じました. 詳しい感想は次回読んだときに.

 

○ 隠された日本 中国・関東 サンカの民と被差別の世界 (ちくま文庫) 五木寛之著 295p.筑摩書房

 サンカや被差別にテーマを絞った本を読むのが初めてかもしれないので何ともいえませんが,易しく書かれているので入門には良い本かもしれません.サンカだけでなく家船,弾左衛門など幅広い視点から書かれています.大好きな歴史小説家 隆慶一郎氏の小説を読みたくなりました.詳しい感想は次回読んだときに.

 

○ 古代史謎解き紀行I: 封印されたヤマト編 (新潮文庫) 関裕二著 301p.新潮社

 過去に刊行された本の文庫版.関さんの本は読みやすく,ついつい買って読んでしまいます.この本を元に奈良歩きを計画したり,本を片手に奈良を歩いても面白いかもしれません.Ⅱ以下の続編もあるようで文庫版化されるのが待ち遠しいです.詳しい感想は次回読んだときに.

 

○ 古代日本の超技術 改訂新版 (ブルーバックス) 志村史夫著 238p.講談社

 ブルーバックスを読んだのは10年ぶりぐらいでしょうか? ブルーバックスは難しい本が多いのですが,この本は一気に読了できました.法隆寺の建 築物や奈良の大仏,名刀の数々,発掘される古代の遺構等々,無言で存在するこれらの中にも,熟考・洗練・深謀遠慮に富んだワザが潜んでいるということで す.宮崎駿の映画「紅の豚」で,この飛行機の設計者は本当に良く木の性質を知っている とかいう会話がありましたが,古代の日本人は木に限らず本当に良く素材の性質や風土を知っていたのでしょう.加えて,今の日本人には無い長期的な時間ス ケールを持っていたように思いました.

 もう一つ,イザベラ・バードだったかラフカディオ・ハーンだったかの紀行文に,明治初期に日本に来た西洋人が一般庶民の生活にも驚くべき工芸品や 美的センスが見られると感心したという記述があったと記憶するのですが,著者も法隆寺や日本刀などに見られる,機能美を越えた洗練・完成された美的センス を見いだしているようです.こういった古代に見られるワザや美的センスが如何にして日本で発生したのか或いは伝来したのか,興味深い課題のように思います.

 

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2014年7月 8日 (火)

ツルギキョウかな?@高尾山

城山山頂でにゃんズと至福の時間を過ごし,高尾山へ戻りました.

ムヨウランでも咲いていないかと観察路沿いを歩いていると,ところどころにタチツボスミレのような葉をした見慣れないツル草がありました.

40706 ツルギキョウの葉っぱ@高尾山
40706 ツルギキョウの葉っぱ@高尾山 posted by (C)スゲネコ

 

葉が対生しています(矢印).

どうやらツルギキョウのようです.

ちなみに,下の写真左下の少し葉の色が濃い小さい葉っぱはタチツボスミレと思います.

葉っぱ,似ているでしょう?

140706 ツルギキョウ@高尾山
140706 ツルギキョウ@高尾山 posted by (C)スゲネコ

 

帰宅後,ネットで調べたら高尾山での報告が幾つかありました.

絶滅危惧種だそうですので場所は控えますが,登山道沿いに点々とありました.

花は秋のようです.

秋に高尾山を歩く楽しみが出来ました.

 

 

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2014年7月 7日 (月)

城山2にゃんズ

ブログ更新,またまた間が空きました bleah

 

7月6日,ほぼ2ヶ月ぶりに山行に行きました.

久しぶりなので足慣らしを兼ねて高尾山から城山までお散歩歩き run

城山山頂で2にゃんズを発見 shine catcat shine

こんな山奥ですが,数件ある御茶屋さんや登山客が面倒を見ているのでしょうか?

140706 2にゃんず@城山
140706 2にゃんず@城山 posted by (C)スゲネコ

 

挨拶をしたらやって来ました shine

1にゃんがひざすわりにゃんこ happy02

140706 ひざにゃんこ@城山
140706 ひざにゃんこ@城山 posted by (C)スゲネコ

 

なでてあげると,きもちいいにゃんこ catface

140706 きもちいいにゃんこ@城山
140706 きもちいいにゃんこ@城山 posted by (C)スゲネコ

 

ズボンに聖なる印(足跡)が印されました(見えるかな?) scissors

140706 ひざにゃんこの聖なる印@城山
140706 ひざにゃんこの聖なる印@城山 posted by (C)スゲネコ

 

隣にもアナザーにゃんこ lovely

極楽です happy02

140706 いすにゃんこ@城山
140706 いすにゃんこ@城山 posted by (C)スゲネコ

 

けれども膝に乗れず地べたにおすわりにゃんこ coldsweats01

ごめんにゃさい catface

140706 いすにゃんこがおすわりにゃんこ@城山
140706 いすにゃんこがおすわりにゃんこ@城山 posted by (C)スゲネコ

 

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2014年5月 7日 (水)

鶴ヶ鳥屋山に登ってきました 予報 (2014/04/26)

JR中央線の笹子駅は駅から直接登れる山が沢山あります fuji

なのでGWのような混雑期には長蛇のバス待ちなどの煩わしさがない有り難い起点です good

ということでGW初日は笹子駅から鶴ヶ鳥屋山に登ってきました note

中央線の南には東西に稜線が延びています.

実は昨年のGWに笹子駅から清八峠〜本社ヶ丸〜角研山とこの稜線の西側を攻めました

今回,角研山以東の鶴ヶ鳥屋山に登り初狩駅に降りることにしました.

朝の笹子駅には多くの人たちが降り立ちましたが,多くは滝子山や清八山・本社ヶ丸方面へ向かったようで,宝越えへ向かう同じルートを上ったのはもう一人のみでした.

140426 笹子駅@0733
140426 笹子駅@0733 posted by (C)スゲネコ

 

登り初めの林道の残雪.

北斜面の日影の為かところどころに残っていました.

先日の北高尾でも残雪を見かけましたが,今年2月の大雪は本当に沢山降ったのでしょう.

140426 林道沿いの残雪@0748
140426 林道沿いの残雪@0748 posted by (C)スゲネコ

 

途中で横断した林道の法面に咲くヒナスミレ(多分).

今回も色々スミレ類を見ましたがヒナスミレ(多分)が目立ったように思います.

140426 ヒナスミレ@宝越え手前林道法面0849
140426 ヒナスミレ@宝越え手前林道法面0849 posted by (C)スゲネコ

 

踏破路をつなぐため,今回の稜線の取っつき宝越えから角研山へ往復してきました.

ほぼ一年ぶりの角研山山頂です.

気持ちが良いのでここで一服.

140426 角研山到着@0930
140426 角研山到着@0930 posted by (C)スゲネコ

 

宝越えへの帰りしなに撮影したブナ(イヌブナ?)の芽吹き.

ひこばえの新芽を利用して撮影しましたが,じっくり見ると結構綺麗ですね.

140426 ブナ?芽吹き@角研山宝越え間0953
140426 ブナ?芽吹き@角研山宝越え間0953 posted by (C)スゲネコ

 

珍しくヤドリギの枝が落ちていました.

ヤドリギ状態の時は緑色ですが,落枝すると黄色くなるのでしょうか?

140426 ヤドリギの落枝@宝田越えから鶴ヶ鳥屋山方面0954
140426 ヤドリギの落枝@宝田越えから鶴ヶ鳥屋山方面0954 posted by (C)スゲネコ

 

こちらはブナ(イヌブナ?)の果実.

昨秋はシイ・カシ類のドングリが豊作でしたが,同じブナ科のブナも豊作だったようですね.

140426 ブナ?の実@宝田越えから鶴ヶ鳥屋山方面1020
140426 ブナ?の実@宝田越えから鶴ヶ鳥屋山方面1020 posted by (C)スゲネコ

 

今日の目的地鶴ヶ鳥屋山.

幾つか道標がありましたが一番味のあるものをパチリ.

どなたかが忘れた(落とした)腕時計がかけてありました.

こういう落とし物って,麓まで持ち帰って交番に届けた方が良いのか,このように落とした場所に目立つようにおいておくのが良いのか,ちょっと迷います.

140426 鶴ヶ鳥屋山山頂渋い道標@1031
140426 鶴ヶ鳥屋山山頂渋い道標@1031 posted by (C)スゲネコ

 

山頂で撮影した大好きなアケボノスミレの花.

ちょうど花盛りで稜線近くで点々と咲いていました.

右手(葉っぱ)を挙げて「よう,きたね!」って挨拶してくれてるみたい.

140426 アケボノスミレ@鶴ヶ鳥屋山山頂1050
140426 アケボノスミレ@鶴ヶ鳥屋山山頂1050 posted by (C)スゲネコ

 

鶴ヶ鳥屋山で小休止の後,下山開始.

標高1,000m以下くらいになるとミツバツツジが目立ってきました.

140426 ミツバツツジ@鶴ヶ鳥屋山から下山路1110
140426 ミツバツツジ@鶴ヶ鳥屋山から下山路1110 posted by (C)スゲネコ

 

黒野田林道を越えた登山道沿いで撮影したタチツボスミレ.

点々と咲いています.

春はスミレの季節です.

140426 タチツボスミレ@林道過ぎ1140
140426 タチツボスミレ@林道過ぎ1140 posted by (C)スゲネコ

 

更に麓近くまで下って撮影したヒトリシズカ.

今はヒトリシズカの開花期のようですね.

フタリシズカの花を見かけませんでした.

開花期が違うのでしょうか.

140426 ヒトリシズカ@下山路1152
140426 ヒトリシズカ@下山路1152 posted by (C)スゲネコ

 

登山道から離れ最後はJR初狩駅まで車道沿いを歩きます.

つまらない車道歩きですが新緑の山々や道端の草花が心を和ませてくれます.

こちらは一寸マニアックですがタチタネツケバナ.

140426 タチタネツケバナ@初狩駅への車道沿い1228
140426 タチタネツケバナ@初狩駅への車道沿い1228 posted by (C)スゲネコ

 

車道際のちょっとした草地で見かけたアカネスミレの大株です.

今日も一日楽しい山行になりました.

140426 アカネスミレ@初狩駅への車道沿い1231
140426 アカネスミレ@初狩駅への車道沿い1231 posted by (C)スゲネコ

 

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2014年5月 1日 (木)

中央線の山を歩く

先日,小さな古本市を除いたときに発見 eye

何処かのブログか何かに出ていた記憶があり,ラッキーと心の中で叫びながらゲト shine

帰ってからパラパラめくってみると,高尾山以西の中央線沿いの日帰り可能な山々を,先日一部を踏破した1の北高尾山稜から,107の釜無山まで紹介していました traintraintrain

平成10年初版発行ですが残念ながら絶版のようです.

歩いたことのあるコースを読んでみると,当時に比べ道が整備されていたり,植林された木々が生長したりで,結構様子が違うように思いました.

何時もお世話になっている,「山と高原地図  高尾・陣馬」や「山と高原地図  大菩薩嶺」に載っていない山やコースもあり,今後の山行が楽しみになりました.

もし再版するなら,内容も一新しつつ文庫版で出してくれると山行の御供にもなるのでウレシイですね〜 happy01

140430 中央線の山を歩く(本)
140430 中央線の山を歩く(本) posted by (C)スゲネコ

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2014年4月30日 (水)

小下沢から北高尾山稜で見た花々(2014/04/20)

今年2回目の山行は1回目同様JR高尾駅北口から徒歩で出発.

今回は高尾山には登らず,高尾山の北側にある中央高速の更に北側を流れる小下沢を登り(西進し),関場峠から北高尾山稜を東進,夕やけ小やけふれあいの里に下りました.

今回は予報ということで,見られた花々を撮影順にご紹介.

 

まずはラショウモンカズラ.

和名は花の形を渡辺綱が羅生門で切り落としたという鬼女の腕に見立てたことにちなむとされています.

羅生門なら「らじょうもん」だろうと突っ込みたくなりますが,学がないので花を見ても命名にはピンときません.

140420 ラショウモンカズラ@小下沢
140420 ラショウモンカズラ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

なんか美味しそうなので写したホウチャクソウのつぼみ.

食べられるとは聞いたことが無いので食べ無い方が良いですね.

140420 ホウチャクソウつぼみ@小下沢
140420 ホウチャクソウつぼみ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

カンスゲの花というか果実.

普段は地味で素通りしますが,雨にしっとりと濡れている姿に思わずパチリ.

140420 カンスゲ@小下沢
140420 カンスゲ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

落椿も沢山ありました.

雨に濡れた姿も良いですね.

140420 落椿@小下沢
140420 落椿@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

ケマルバスミレでよいかな?

花盛りでした.

40420 ケマルバスミレ@小下沢
40420 ケマルバスミレ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

その他にも,タチツボスミレやエイザンスミレなどが咲いていました.

こちらはタチツボスミレの品種アカフタチツボスミレの葉っぱ.

ご覧の通り赤い筋が入ります.

140420 アカフタチツボスミレ@小下沢
140420 アカフタチツボスミレ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

ヨゴレネコノメ?は既に実になっていました.

140420 ヨゴレネコノメ@小下沢
140420 ヨゴレネコノメ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

これなーんだ?

この紋所が目に入らぬか〜の徳川家の家紋三つ葉葵のもととなったフタバアオイの花です.

140420 フタバアオイの花ドアップ@小下沢
140420 フタバアオイの花ドアップ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

こちらがフタバアオイの葉っぱ.

葉の形だけでなく葉脈も含め三つ葉葵の家紋が想像出来ますね.

140420 フタバアオイの葉@小下沢
140420 フタバアオイの葉@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

ハシリドコロも,こうやって花を撮るとナス科だなと納得できます.

同じナス科でもナスやジャガイモやパプリカは野菜なのに,ハシリドコロやチョウセンアサガオやベラドンナが有毒植物というのは面白いです.

もっともジャガイモの芽が有毒だったりハシリドコロやチョウセンアサガオやベラドンナも用法用量を守れば薬となるので,成分的に近しい間柄なんでしょうね.

140420 ハシリドコロ@小下沢
140420 ハシリドコロ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

ケシ科のスプリングエフェメラル(春植物),ジロボウエンゴサク,ムラサキケマン,ミヤマキケマンも花盛りでした.

こちらはムラサキケマンの白花品種シロヤブケマン.

ただし花弁の部分に紫色が残るのがポイントで,花全体が完全に白い品種シロヤブケマンと区別されます.

シロヤブケマンは一般的には少ないように思いますが高尾山周辺には沢山あります.

140420 シロヤブケマン@小下沢
140420 シロヤブケマン@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

今まで見た花は小下沢沿いの林道を歩いている時に見かけたもの.

林道も道半ばを過ぎたところで沢沿いところどころに残雪を見てびっくり.

沢沿いとはいえ今日は4月20日.

雪のせいか心持ち花の時期も全体に遅めです.

よっぽど2月の大雪の際に積もったのですね.

140420 雪渓@小下沢
140420 雪渓@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

もうすぐ関場峠というところまで来て,林道の道端に大きなミミガタテンナンショウが咲いていました.

大きさもそうですが仏炎苞の合わせ目の下端に隙間がないので雌株のようです.

140420 ミミガタテンナンショウ@小下沢
140420 ミミガタテンナンショウ@小下沢 posted by (C)スゲネコ

 

小下沢を離れ関場峠に上がると,いよいよ北高尾山稜の尾根に出ました.

左に行くと堂所山を経て奥高尾山稜に合流できますが,今日は峠を右(西)へ戻ることにします.

歩きはじめるとところどころにシュンランを発見.

乾いたところが好きなので尾根に上がって出てくるとはさもありなんです.

しかし高尾山では余り見かけない気がします.

この日見た花は何故か全て斜面の下側を向いて咲いていました.

不思議.

140420 シュンラン花@北高尾山稜
140420 シュンラン花@北高尾山稜 posted by (C)スゲネコ

 

フタバアオイが湿り気味のところが好きなのに対しタマノカンアオイは乾き気味のところが好きなようです.

シュンラン同様,尾根に出たらところどころに出てきました.

140420 タマノカンアオイの花@北高尾山稜
140420 タマノカンアオイの花@北高尾山稜 posted by (C)スゲネコ

 

少ないながらもミツバツツジも咲いていました.

綺麗.

140420 ミツバツツジの類@北高尾山稜
140420 ミツバツツジの類@北高尾山稜 posted by (C)スゲネコ

 

ヤブレガサは文字通り破れ傘状態でした.

140420 ヤブレガサ@北高尾山稜
140420 ヤブレガサ@北高尾山稜 posted by (C)スゲネコ

 

この後,尾根をはずれ夕やけ小やけふれあいの里へ下り,バスで高尾駅まで戻りました.

曇天で一時雨がぱらつく生憎の天気でしたが,出会った植物たちは雨に濡れシットリとした姿がなんとも妖艶で印象でした.

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2014年4月 1日 (火)

2014年3月に読んだ本

3月は増税前の駆け込みで本を買い込みました.

ということで,3月は最近買った本を中心に読みました.

年度末でしたが何故か沢山の本を読むことが出来,感想も丁寧に書くことが出来ました.

毎月このくらいのペースで読んで行けたら良いのにな−.

 

 

○ この国のすがたと歴史 (朝日選書) 網野善彦・森浩一著 237p.朝日新聞社

 網野・森両先生の対談集.古代に於ける柿の研究が進んでいないなど,相変わらず人の生活から多様かつ新たな視点を提示していて読んでいて飽きません.日本に限ったことではないのでしょうが,当たり前の人々の暮らしというのは思った以上に判っていないらしいことを改めて認識しました.感銘と共感を覚えたのはタ イトルの一部と重なる最後の「この国のすがた」の部分.個人的には,かねてから日本(特に古代〜奈良時代)は北米「新」大陸で言うところの西部(開拓時代)と重ね合わせ比較していたので,とても興味深く読みました.古代日本でも例えば大和朝廷による北米大陸のような先住者に対する侵略の歴史や政策があったのでしょう が,和をもって尊しとする先住者,大陸の内乱や混乱を避け日本列島に渡ってきた人の集団の間では,共に苦労をして渡来し生活の場を探し定着した苦労を互い に知り,共存しようとしたことが,今日の日本人の寛容さと地域の多様性を形作ったのではないでしょうか?

 

○ おひとりハウス (家を伝える本シリーズ くうねるところにすむところ) 篠原聡子著 39p.平凡社

 かつて仕事で滞在したインドネシアのゲストハウスは,各人の個室だけでなく自由に使えるキッチン,ソファーのある広々としたオープンスペース,広いプールがあり,ホテル住まいにはない(というかホテル住まいにしなくて良かった)魅力がありました.そのことを思い出し,家を建て直す際に,家族のプライバシー(個室)とコモンスペース(リビングなど)をどう考えれば良いかと思い買った本です.

 コモンスペースを意識し形から入り設計・失敗した集合住宅コルテを,設計者自らが人が集まって住むことを国内外の事例を参考にしながら住む人の視点から改修している過程がまとめられています.もともとは現在増えている独身者や一人住まいの人々の暮らし方にコモンスペースをどう取り入れて潤いのある生活を建築家として提案できるかがテーマであったと思います.奇しくも3月11日にこの本を読みましたが,この本の出版は2011年6月.あとがきの冒頭に東日本大震災のことが述べられています.多くの方が被災し避難し仮設住宅に入りコミュニティーが崩壊しました.おひとりハウスだけで無く,家が存在することの確かさや豊かさ,そしてかつてのような家族の絆を作り育てる場としての家の重要性,建築家として,そういったことを提案していこうという考えが伺われました.

 

○ 道が語る日本古代史 (朝日選書) 近江俊秀著 243p.朝日新聞出版

 こんな本を買う方も買う方だが(失礼),マニアックなタイトルに似合わず素人にもとても読みやすく一気に読了.何故,道がそこに成立したのかを政治や経済から知る良書.思わず古道マニアなになってしまいそうです.

 葛城の道は葛城氏のことを詳しく知らなかったので大変興味深く読むことが出来た.前々から買おうと思って迷っていた「謎の古代豪族 葛城氏(祥伝社新書326)」 を買うことを決意してしまいました.推古朝時代の大和・河内の直線古道の巨視的なデザイン性,国賓を迎えるためという国際性という主張は恐らくその通りと 思うが,昔の人だからといってバカに出来ないという見本がまた一つ増えました(むしろ当時の情報量や技術で考えれば現代より優れているかもしれない).推 古朝の道の整備にも太子と馬子が対になって(というか入れ違いに)登場しますが,これを読むと一人の人物の人生の前半を太子,後半を馬子と書記がかき分け たのではないかと勘ぐってしまいます.また,これらの道が壬申の乱の大きな舞台になっているところに歴史のロマンを感じます.少し時代が下がり,著者は天 武朝と比定する全国に整備された七道駅路.古代において直線的な大道が一気に整備され暫く維持されたことも凄いが,条里や土地区画に伴う税制などトータル な国家運営として考えられていたという著者の考え方は理にかなっていると思うし,古代の人々のスケールの大きさに感動しました.

 

○ 改訂新版 田んぼまわりの生きもの: 栃木県版 (Field guide book) メダカ里親の会編集.制作 140p.下野新聞社

 今はネット通販があるので地方出版物も気軽に購入できますが,書籍の名前を知らなければそれも出来ません.というわけで地方に行ったときはマメに本屋にいって地方出版物を探しています.で,本書も仕事で宇都宮に行ったときに買いました.昔に比べれば減っているのでしょうが,栃木県ではまだまだこんなに沢山の生きものたちがいるんだなぁと,感心すると共に羨ましく思いました.日本人は自然を完全に征服すること無く折り合いをつけて利用して,無意識のうちに生きものたちと一緒に暮らしてきたのだと感じました.

 ウサギ追いしか野山〜 コブナ釣〜りしかの川〜♪ (唱歌 故郷)

 春の小川はサラサラ行くよ〜 岸のスミレやレンゲの花に〜(エビやメダカや小ブナの群れに〜)♪ (唱歌 春の小川)

 

○ 江戸奇品雑記 浜崎大著 79p.幻冬舎ルネッサンス

 奇品(きひん)とは,江戸時代に発達した斑入りや葉変わりなど葉を観賞する鉢植えされた植物のことだそうです.江戸時代には園芸が発達しました. 桜草,朝顔,花菖蒲,伊勢撫子など,愛でる花の部分の品種改良だけに止まらず,葉物の美しさも十分理解が進んでいたのに驚きます.幕末〜明治初期に日本に来た西洋人が驚いた文化・芸術の高さの証といって良いかと思います.「2013年11〜12月に読んだ本」でシーボルト―日本の植物に賭けた生涯を紹介しましたが,たしかシーボルトもアオキの斑入り品を絶賛していた気がします.

 奇品を収集・栽培する好事家をさす言葉に奇品家(きひんか)というそうで,その連(れん:今で言うサークルとか同好会とか研究会みたいなもの)まであったそうです.連やそのメンバーの名前,当時の図録,そして当時知られていた奇品そのものが,文化として連綿と続き現在まで残っているのに驚きまし た.また,盆(はち)ー今で言うところの植木鉢ーの写真(今戸焼きの盆もあってビックリ)も幾つか載せられていますが,盆が日本で作られはじめたのは享保のころ(江戸時代 1700年代)というのはちょっと意外で驚きました.

 ちなみに,あとがきを読むと昨年に江戸東京博物館で開催された「花開く 江戸の園芸」が一つのきっかけとなり出版された本のようです.この展覧会に行くことが出来なかったことが悔やまれます.

 

○ 【バーゲンブック】 図説 邪馬台国物産帳 柏原精一著 95p.河出書房新社

 「あとがき」にもあるが本書は邪馬台国が何処にあり,どんな産物があったかを扱った本ではない.考古学的な問題を総合的に解決する・サポートす る,出版された1992年当時の最新の諸科学の進捗状況を様々な学問や遺物から捉えている.弥生時代にブタが飼われていたとか巴型銅器がスイジガイという 貝をモチーフにしたものだとかという目からウロコ的な知識的も多いが,日本の古代を解明する為に様々な分野の科学的手法を道具として用いられているという 点がとても面白い.最終章「石器 産地と年代を推定する技術」は出版当時でもまだまだ難しかった様子が伺われる.石に限らず,出版から20年以上経ってい るので,その後の学問の進歩や成果を示した続編を出して欲しい.

 追伸:著者紹介を見て,この「○年○月に読んだ本」シリーズで未紹介の「殿様生物学の系譜 (朝日選書)」の編著者であることを知りました.どうりで似た感じがして読みやすかったわけですね.

 

○ テント泊登山の基本 (山登りABC) 髙橋庄太郎著 127p.山と渓谷社

 3月23日,今年初の山行(高尾山)時,行き帰りの電車の中で読みました.グッズ選びにはむきませんが,タイトルの通り,テント山行のハウツーものとしてはコンパクトで写真も多く入門編としては良い本です.今年こそマイ・テント泊デビューしたいです.

 

○ 日本文化の形成 (講談社学術文庫) 宮本常一著 250p.講談社

 常一先生の本を体系的に読んだことはありませんが,本作は遺稿を元に出版されたそうです.その為か読んでいて文章や理論自体の推敲が十分でない点 も多々ありますが,あまたのフィールドワーク・文献から培われ・見いだされ・統合された人の生活・文化に関する多くの見解・示唆・知見・問題提起・疑問等 に満ちあふれた内容になっています.人生の晩年に,まだまだやりたいことが沢山あるのだ,自分でもやりたい,でも後生に託すべき点を伝えたいと思われたの かもしれませんし,その底流には歩けば歩くほど・文献を読めば読むほどに,如何に世の中の身近なところに判らないことが満ちあふれているかをお伝えになり たかったのかもしれません.ふたつ前の邪馬台国物産帳ではありませんが,近年の科学的な解析結果などをお知りになったら,更に色々なことを統合的に考えら れる方だったのかと思うともう少し長生きして頂きたかったと思いつつ読了しました.また,倭・倭人についての中国の古文献について,ここまで正面切って合 理的な会社を句を詠むのは初めてです.

 巻末の「付 海洋民と床住居」は,これだけで出してもいいくらいに大変示唆に富んだ内容で,個人的には別の視点から平安貴族の海との結びつきについて関心があったので大変興味深く,常一先生がより深く考察して頂いていたらと思います.同じく「宮本常一年譜」はとても有益な資料&行動力と執筆力に脱帽です.常一先生の業績は,これだけのフィールドワークと読書量と著作活動と農業や漁業への関わりがあったからこそだということが良く判りました.

 

○ 猫ピッチャー1 そにしけんじ著 141p.中央公論新社

 ピッチャー,ミー太郎,背番号222.可愛くってたまりません.読売新聞日曜版の23コマ漫画のコミック化だそうです.秋発売予定の2巻が楽しみです.待ってるニャ! 公式サイトはこちら

 

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